短距離路線
東京発のJALグループ路線の中でも極めて区間マイルが少ない山形線。その区間マイルは190マイル。他の路線と比べると以下の通り。
路線 | 山形 | 大阪 | 秋田 |
---|---|---|---|
区間マイル | 190 | 280 | 279 |
この路線ではドリンクが提供されない。HPにて案内されている。
搭乗機へ
山形便は大抵の場合バスラウンジからの搭乗というイメージがある。今回もバスラウンジからの搭乗だった。北側のバスラウンジ33番から出発。
航空機に乗る前にバスに乗車。搭乗者数が少ないからかわからないが、バスは以上に空いていた。
工事中のエリア付近を通り、36番スポットに到着。
本日お世話になるJ-AIRのE190。細い機体、エンジン、小柄な翼。他の大きい旅客機と比べた時のハナシだが。
朝の羽田空港、これだけ搭乗機までのバス車内が空いていると、オープンスポットで吸う空気は、よりおいしく感じる。どっちにしろ、搭乗前広い空と大きな飛行機を見上げて外の空気を吸うことができる、バスでの搭乗時のメリットだ。
フード付きのタラップで機内へと入る。小柄な機材なのでタラップもあまり高くまで上がる必要がなく比較的楽だった。
窓から
朝7時頃の羽田空港第一ターミナル周辺。隣には駐機している機体はおらず、工事中のエリアと管制塔、ターミナルに駐機しているSKY機とJAL機が見える。
ドアを閉めプッシュバック。残念ながら今回はお手振りができない向きにプッシュバック。しかし、見事な尾翼たち。国際線ターミナルがなかなか抜けない、第3ターミナルに並ぶ各国の飛行機たち。
プッシュバックした時には前方にいた牽引されている767の前に入り、どうやら34Rへと進むようだ。画像のJA611Jは国際線からの転籍機でしたよね。国内線でWi-Fiも使えるようになり、内装も国内線のものになってしまいました。
そして、先ほどからほとんどの画像に写りこんでいるE190のウイングレット。なかなかスタイリッシュな感じで、FDAに乗りなれている方だと少々違和感を感じるかもしれません。ただ、FDAにもいろんなウイングレットの形状があるためそんなことはないかもわかりません。
同じJ-AIRのE170とも少々形状が異なる。
途中、格納庫や第2ターミナルの横も通り、空港東側へ。飛行機がいっぱい駐機している。そして、どうやら前方にはJALの787がいたようだ。そして、滑走路ではAIRDOの767が離陸しようとしているのだろうか。
すばやい
さあ、大空へと飛び立った。軽いからか、単純に小型機だからか、離陸はとても素早く感じた。ぬる~っと動き出してから約30秒ぐらい。数値にするとそこそこかもしれないが、やはり小さい旅客機は乗っていて楽しい。
TDR付近を飛行し、山形を目指す。
07:15 - 08:15
羽田発山形行き。JAL便名、運航はJ-AIR。この路線はJALのホームページにて、『お飲み物のサービスをしていない路線』として案内されている。
羽田発着で飲み物のサービスがないのは、この山形線と名古屋セントレア線だけ。
ANAであれば羽田から庄内であってもドリンクやプレミアムクラスでは食事が提供される。これはすごいことであり、逆に場合によっては乗客も乗務員もどちらにとってもマイナスになるのではないかと思うことがよくあるが、JALは余裕を持ち、前もって提供していなこととなっている。
ドリンクが提供されない分、フライト時間が短くてもとても余裕のある雰囲気が機内には流れていた。ナローボディで通路が1本だが、カートが通らないためサービスを気にすることなくラバトリーに足を運ぶこともできる。
また、キャンディーのサービスが行われた。希望する乗客にJALのキャンディーを配布していた。また、食事をされている乗客にはあわせておしぼりを配布していたりと、J-AIRの気の利く素敵なサービスを見ることができた。
E90
搭乗している『エンブラエル190』はJALの機材を表す際に用いる略称では『E90』と示される。そんなこの機材、羽田=山形線ではもったいないくらい快適な優秀機材だ。
JALグループが運航するジェット機の中でトップクラスの小さい機体ではあるが、クラスJと普通席の2クラスを採用している。クラスJを搭載している機材としてはJALグループ最少となるはずだ。
見た目だけでなく、機内も他の大きい旅客機に比べるととても小さい。特に普段、中型から大型のものに乗り慣れている方だと、とても縦が狭く感じるだろう。737よりも狭く、通路も他の機材と比べると狭くはなってしまう。そのため、上の棚に荷物を収納するのに時間を要していると、後ろが詰まりやすい。
しかし、座席はそこまで狭くはない。人によって感じ方は異なるかと思いますが、座席において狭さはあまり感じなかった。
普段と同じかそれ以上か。JAL国内線の皮張りシートが好きな方にはとてもおすすめのシート。ただ、縦の狭さはあるので座席に入る際や離席する際、通路よりもすこし低くなっている天井に頭をぶつけないように注意が必要だ。
縦が狭い
-限られたスペースの中、高さは仕方がない問題だ。頭をぶつけないようにだけ注意。ただ、あのサイズの旅客機にしては余裕がある方ではないか。
座席は非常に快適
-すごく良い普通席である。頭の位置は少し低いが快適性は抜群。
座席配列も良き
-クラスJはJALグループ唯一の2-1、普通席は2-2。人によってはなかなか嬉しい配列なのではないか。
座席周り
シートは丸みを帯びた特徴的な形のシート。まずはテーブル。テーブルの大きさは安全のしおりと比較して感じ取っていただければと思う。
大きさは通常通りといったところでしょうか。大きすぎないノートPCぐらいであれば問題なく置くことができるはずだ。画像には写っていませんが、ドリンクを置くくぼみもある。
座席と機体壁の間の足元には突起があった。ここの正体は知らないが、他の機種でもこのようなものはあったりする。
そして、この画像から伝わるかは微妙だが、足元も広々、たとえなにか物を落としてしまったとしてもすぐに取ることができる、また取りやすいかと思う。
そして、普通席は座席下に共用のAC電源が設置されている。
窓は大きく外が見やすい。外から機体を見たときにもわかるようにこの機材は窓の間隔が少々広い。しかし、座席列よりも窓の数の方が多く、座席表上でも窓なし席はない。
窓の間隔は一部等間隔ではないようにも見えるが詳細はわからない。また、もちろんシェードもついているわけだが、このシェードがとてもかたく開け閉めしにくかった。
そして、無料ビデオプログラムは利用可能なようだが、E190でも無料インターネットの提供が順次開始された。2024年秋ごろまでに全機で使用可能になるようだが、搭乗時この機材にはまだ装備されていなかった。そのため、使用できない旨のシールが貼られていた。
リージョナルジェットでこのようなサービスを提供するのは国内初だとか。
窓は大きく外が見やすい
シェードは少々かたかったが、とても良い形の窓だった。
遊覧飛行
決してこのフライトは遊覧飛行ではなく、定期便だが、この路線は高高度を飛行しない。そのため、そこそこ雲があっても地上の様子をうかがうことができる。今回の飛行高度は24,000ftほどだったよう。
雲の下を飛行するのには少々違和感を持ったが、下が見えるのもなかなか良いものだ。季節の変わり目や冬にはもってこいのフライトかもしれない。
キャンディーが配られ、景色を見ながらゆっくりしていると、あっという間、降下をはじめシートベルト着用サインが点灯。
あっという間と表現をしたものの、ドリンクサービスが無い分上空ではゆったりとした時が流れていた。また、余裕があったようにも感じた。
左は福島県周辺でしょうか。右は山形のどこかのスキー場でしょうね。今回は北からのアプローチのようで、空港東側を飛行し旋回。
着陸
降下中もかなり山々や街を近くに感じる景色が窓の外にはあった。また突発的な揺れを伴ったが、無事山形空港に着陸。着陸後は滑走路端でターンし、エプロンへ向かう。
J-AIR最高
東根市にある山形空港に到着。今回、飛行時間は34分。短かったが濃いフライトだった。
日本国内で唯一E190を運航するJ-AIR。機材はすべて100席未満のリージョナルジェット。基本的には客室のクルーは2名体制だということで、チームワークを大切にしているとおっしゃっていた。
E190は居住性が高くとても快適な機材だと感じた。また、窓が大きいということや機体のが細いということを先述したが、日中であれば窓からの自然光も機内に入り込みとても良い雰囲気になっていた。そして、反対側の窓までも他の大きい機材と比べると近くなっており、反対側の景色もある程度見えた。
乗る度に大きな個性を持った機材だと感じるE190。今回もとても快適だった。
J-AIRのサービスもとても素晴らしかった。着陸後、『座席の上の天井は低いため、お座席をお立ちになる際にはお気を付けください』とアナウンスが。また合わせて、駐機場までの走行時間が少々あるため、その時間を使って忘れ物がないかお座席周りを確認するようにと、素敵なアナウンスがあった。
もちろん最後のあいさつや到着地山形の紹介、すべて紹介したいとても素敵なアナウンスだった。
ぜひ
乗ってきたシップはそのまま伊丹へ向かった。
羽田から山形までとても短いフライトではありますが、紹介してきた通り様々楽しい要素も詰まっているフライトだ。近場で飛行機に乗りたいという方にも、長い時間は嫌だけれど飛行機に乗りたいという方にもおすすめできるこの路線。
一度搭乗されてみるのも良いかもしれません。運航はJ-AIR、素敵なフライトになるでしょう。
以上