旅するおしゃべりくまさん

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【搭乗レポ】JAL737国際線仕様機の非常口座席

責任が伴う座席


飛行機に搭乗するとき、座席の位置やクラスが気に掛けるポイントの一つになるという方もいらっしゃるでしょう。

窓側か通路側か、ビジネスかプレエコか。

今回はB737の翼の上にある非常口付近の非常口座席に搭乗した様子をお届けします。この機材、翼上の非常口付近には乗務員がいないため、緊急時とても重要な役割になる座席でしょう。

翼がよく見える


この席からでもブリッジが見えます。今回は非常口座席。荷物はすべて上の荷物棚へ入れます。

着席するとCAさんより、緊急脱出時の手伝いについて案内があります。この席について詳しいことは、もう少し下で紹介します。


座席と窓の位置的に翼がよく見えます。脱出経路のマーカーやエンジンも後ろからですが見ることができます。

個人的にこの角度から見る737の翼、大好きです。

さて、ゲートをくぐりエプロンをあとにします。三沢空港は航空自衛隊の三沢基地でもありますので、民間機が使用する駐機場と自衛隊機が通るエリアの間にゲートが設置されています。

離陸

三沢空港では、自衛隊機の離着陸をしばらく待ってから離陸なんてこともありますね。

今回三沢空港のゲートを通過した際、ゲート付近に立たれている方(警備の方?)が旅客機に向かって手を振ってくれていました。心が温まります。

今回は非常にスムーズ。滑走路に入り、離陸します。


画像ではわかりませんが、離陸時小粒の雨が降っていました。
翼に空が写っています。雲の切れ間から太陽の光も差し込んできて、何とも美しい。一瞬の光景ですが、窓の外を見ていると、この繰り返しが起こり続けます。飛行機に乗って外の景色を見る楽しさはここにもありますね。

非常口座席とは


非常口座席』がどんな座席かご存じの方は多いかと思いますが、JALのホームページには以下のように記載されています。

左右の非常口を結ぶ通路(クロスアイル)に接する座席列のうち、通路後方の座席列です。

https://www.jal.co.jp/jp/ja/info/other/emergency_exit/

つまり、座ったときに「 目の前が非常口へアクセスする横方向の通路だ」という座席列は非常口座席になるということですね。(なかなか文字で説明するのはむずかしい)

しかし、目の前に化粧室や壁がある場合には、非常口座席には該当しないよ、ということが案内に掲載されています。

ボーイング737の非常口座席

 

JAL より

今回の機材は、国際線仕様機。上の図で黄色で着色されている、22列目と45列目が非常口座席となります。

737型機の非常口座席は機体中央の2列、計12席のことが多いです。というか、基本的にはこの形なはずです。

そして、この機材の非常口座席付近にはジャンプシート(客室乗務員が座る席)がありません。つまり、離着陸時には乗務員はそばにいないということです。

座席周り


脱出経路確保のため、通常のよりも前の座席との間隔が広くなっています。この足元の広さが、非常口座席を選ぶ人が多い理由の一つでもあるでしょう。

また、シートポケットに『非常口座席のお客さまへ』とかかれた黄色い紙が入っているのがわかるでしょうか。必読のカードです。出発前によく確認し、万が一に備えておく必要があります。


テーブルはクラスJシートと同じように、肘掛けにしまわれてある折り畳み式のものになっています。

また、画像下部左のほうにかばんの絵に🚫のマークがついているステッカーがあります。ご存じの通り、非常口座席では荷物はすべて上の荷物棚にしまう必要があります。
なので、ある意味強制的に足元が広くなるということでもあります。

小さな肘掛け


窓側にはちょこっとおまけ程度に肘掛けが設置されています。なんだかかわいらしい肘掛けですが、これがあって助かる方もいらっしゃるでしょう。

肘掛けは結構重要だったりしますね。

容易に指定してはいけない座席


霞ヶ浦でしょうか。羽田に近づいてきました。さて、非常口座席に座るにはいくつかの条件を満たしている必要があります。

1.満15歳以上の方(15歳未満の方はご指定いただけません)
2.ご搭乗に際して付き添いの方や係員のお手伝いを必要としない方
3.航空機ドアの開閉など、緊急脱出の援助を実施することができる方
 4.脱出手順の案内および乗務員の指示を理解し、他のお客さまへ口頭で伝えられる方
 5.緊急脱出時に同伴者の援助をする必要がない方
 6.緊急脱出の援助を実施することに同意する方

緊急時に脱出の援助を実施できるのか、その手順をしっかりと理解し、周囲へ伝えることができるのかなど、どれも重要な項目ばかりです。

もし、指定される場合にはよく確認しておくべきでしょう。また、搭乗した時には安全のしおりや安全ビデオを普段以上によく確認したり、客室乗務員からの案内もしっかりと聞き理解することが求められるでしょう。

何事もなく到着


羽田空港に着陸です。とても空気が澄んでいて気分の良い天気です。お昼の11時。これから羽田を発つ便もたくさんあります。そんな飛行機たちを眺めながらの着陸でした。


到着予定のスポットがまだ使用中とのことで少し待ちます。今回のフライトもトラブルなく無事に到着できそうです。

何もないフライトが幸せ


この景色、羽田の第1ターミナルをよく利用される方は、なじみのある落ち着く風景ではないでしょうか。

非日常を求めてしまう。何か特別なことを求めてしまう。それは仕方のないことかもしれません。しかし、心と頭の片隅に、安全に何事もなく過ごせていることが何より幸せなことだという考えも置いておく必要があるかもしれません。

とにかく、安全で快適に飛ばしていただいたことに感謝です。すごく良いフライトであったとともにいろいろなことを考えさせられたフライトでした。

 

以上